会長挨拶

 日本プライマリ・ケア連合学会第31回近畿地方会は滋賀県で開催されることになりました。前回当県で開催されましてから12年になりますが、その間に当学会におきましては大きな変化がありました。第一に、当学会は2010年に日本プライマリ・ケア学会、日本家庭医療学会、日本総合診療医学会の3学会が合併し新しく誕生したこと、第二に、長年の懸案であった日本医学会に加入したこと、第三に、新しい専門医制度において「総合診療専門医」が19番目の基本領域の専門医となることが決まり、そのプログラムの策定において当学会が大きな役割を果たしてきていることなどは皆様にご承知おきいただきたいことかと思います。

 これから新しい「総合診療専門医」の養成が始まり、我が国の地域医療において大きな役割となることが期待されています。そのような役割を果たす専門医となるためには大学病院や専門病院でだけでなく、地域医療の現場で働いている多職種とともに働き、学んでいく必要があります。それはまさに「地域で学び 地域で育てる」ということに他なりません。

 今回の地方会では、多職種のみなさんがともに学べる企画を考えています。滋賀県にゆかりのある演者の講演、明日からの日常診療にいかせるワークショップ、他の地域での試みを知ることが出来るシンポジウム、他の職種がどのように地域で働いているかなど知ることが出来る幅広い内容の企画を用意しています。ひとりでも多くの皆様に参加していただいて、盛り上げて頂ければ幸いです。紅葉の美しい琵琶湖畔でお待ちしています。

会長 雨森正記(あめのもり まさき)
医療法人社団弓削メディカルクリニック/滋賀家庭医療学センター
日本プライマリ・ケア連合学会滋賀県支部長